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zoom RSS 新☆LME学園 064

<<   作成日時 : 2013/05/14 16:08   >>

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 私の行動と言葉に驚いたような顔をした敦賀さんは、それからくしゃりと表情を崩して、泣きそうな笑顔を見せた。

 敦賀さんの真の心を映すその笑顔が嬉しくて、私も微笑んだのだけれど……その後の展開に、私は困惑していた。

「どこから話そうか?」

 大窓の淵に座る敦賀さんの言葉に、彼の腕のなかでガチガチに固まる私は即答できずにいた。

 確かに、最初に抱きついたのは私だったけれど、まさか彼に後ろから抱きしめられた状態で話を聞くことになるなんて思いもしていなかったのだ。何とか自然に、スマートにその腕から抜け出そうと試みてもみたのだけれど、敦賀さんの腕はしっかりと私を閉じ込めていて、抜け出す隙間などなかった。

「あの……」

「ん?」

「腕……」

 勇気を持ってそう言ってみたものの、敦賀さんに「このままで」と言われては、私は従順に「……はい」と答える他なく、結果としてこのいたたまれない状況から抜け出す道は完全に断たれることになった。

「それで、どこから話そうか?」

「えっと……」

「うん?」

「どこからでも」

「それは回答になってないな」と、敦賀さんは苦笑する。

 回答になっていないことは知っているけれど……

「……敦賀さんのことを知ることができるなら、どこからでもいいです」

 正直にそう答えると、しばしの沈黙の後、敦賀さんがハァーっと深いため息をついた。

「最上さん、それ、わかって言ってる?」

「え?」

「すごい、殺し文句だよ?」

 呆れたようにそう言われて、私の頬は熱くなる。

「そ、そんなつもりじゃ……」

 動揺する私に敦賀さんは笑う。

「ごめん、わかってる」

「それなら、からかわないでください」

 私が頬を膨らませてそう言うと、敦賀さんは「ごめん、ごめん」と私の頭を撫で、「でも、」と言葉を続けた。

「最上さんの言葉が嬉しくて、もっと甘えたくなるんだ」

 敦賀さんの言葉だけでも恥ずかしいのに、後ろから髪の毛にキスをされて、私の頬はますます熱くなる。

 この十数分で、素直な敦賀さんの言葉や行動がものすごく恥ずかしいということだけは、十二分にわかった。

「そうだな……それじゃ、俺とクオンの子供のころから話そう」


「俺たちはよく似た双子の兄弟だった」と、敦賀さんは話しはじめた。



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