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zoom RSS 新☆LME学園 046

<<   作成日時 : 2012/02/17 18:53   >>

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「……」

「……」

「……」

「……」

 学園長が一人でいろいろと話している間、俺と彼女は黙々と食事をとった……正しくは、彼女がガチガチに緊張しながら食事を進めるのを、俺はこっそりと観察していた。


 綺麗な指がナイフとフォークを使って皿の上の料理を一口ずつ口元へと運んで行くその動作だけでも、俺は飽きることなく見つめ続けていられる気がした。


 そんな俺の皿の中身が変化していないことに気付いた学園長が呆れたような声を出した。

「蓮、おまえ、全然食べてないじゃないか」

 学園長の言葉に反応して、彼女が顔を上げてこちらを見た。

 その瞬間、当然、俺と目が合い……彼女は再びかたまった。


「……」

 そんな彼女の姿に、俺はイタズラ心をくすぐられる。

 にこりと笑んでみれば、彼女は改めて顔を青くさせた。

 俺はサラダに乗っていた半分に切られたプチトマトをフォークでさして、彼女の愛らしい口元へと持っていった。


「はい。あーん」


「……」

 緊張で固まったまま、彼女は俺を凝視し続ける。

 俺は笑みを深めて、いままでの人生で一度も言ったことのない言葉をもう一度言ってみる。

「あーん」

 人の顔というのはそんなにも青くなるものだろうか? そう思うほどに彼女の顔は青くなる。

 真っ青になりながらも俺の言葉に従って、彼女はなんとか唇を開いた。

 そこに俺はプチトマトを入れる。


「美味しい?」


 咀嚼することも飲みこむこともできないまま、彼女はカタカタと震えながら数回首を縦に振った。

「そう? じゃ、もう一つあげるよ」

 俺は先ほどと同じように半分に切られたプチトマトをフォークにさして、彼女の口元へと持っていくと、「あーん」と微笑む。

すると、今度は彼女はすんなりと口を開いた。

俺は彼女の口のなかにプチトマトをおさめると、再びフォークでプチトマトをさし、再度彼女の口元へと運ぶ。

 半分に切られたプチトマトが二つ……要するに、一つ分のプチトマトが口のなかにあった彼女は、さすがに口のなかが苦しかったのか、過度の緊張でカタカタと震えながらもなんとか咀嚼し、トマトを飲み下した。

 そして、涙目になりながらも俺の「あーん」という言葉に従って再度、口を開いた。

 そんな彼女の口のなかに俺は再びプチトマトを入れ……

 しかし、彼女が口を閉じる前にすぐに取り出し、彼女が呆然としている目の前で自分の口のなかにそれを入れた。


「……本当だ。すごく美味しいね」


 そう微笑めば、声もなくかたまっていた彼女は、声なき悲鳴をあげてダイニングから逃げ出した。

 それまで信じられないものを見るような目で、眉間に皺を寄せて俺の奇行を見守っていた学園長は苦笑交じりに言った。



「蓮。おまえが元気でよかった」








********


『新☆LME学園』を書き始めたころから何度も内心で、蓮に対して「ドS」って思って来たんですが……

今回の話を書いている時にはじめて、口に出して、「鬼っ!!!」って言いました。

心から。



そして、クー・ヒズリの親バカっぷりもヒドイ。



キョコさんごめんね(ノω;`)

こんな人たちばかりで。

本当にごめんね。

反省。






以下、重要なお知らせ。

『新☆LME学園』は、明日の更新を最後にお休みをいただきます。

お話を書き始めた時の予定では、長くても三十話ほどで終わると思っていたんですが……すでに四十話越え(-_-;

予想外に展開が遅く、長いお話になっちゃったので、キリのいいところで一旦切り上げて、数カ月後から更新を再開する予定です。

皆さまにはご迷惑をおかけします。

改めて、また明日詳しいことを書かせていただきます。



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