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zoom RSS 新☆LME学園 043

<<   作成日時 : 2012/02/16 21:13   >>

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 廊下をしばらく歩くと、小さな身体が振動して震える声が聞こえた。

「あ、あの……」

 その声の振動で、俺は苛立ちに任せて引き寄せていた彼女の身体が思った以上に自分に密着していたことに気付いて動揺する。

 腕の力をすこし緩めて、「……なに?」と聞き返すと、最上さんの大きな瞳が俺を見上げた。

「どうして怒っているんですか? 私、なにかしましたか?」

「……」

 そう言われてみると、彼女はなにも悪いことなどしていない。

 むしろ、男たちの身勝手な欲望に巻き込まれた被害者と言ってもいいだろう。


 俺は足を止めて、素直に「ごめん」と謝る。

「君に怒っているわけじゃないんだ」

「じゃぁ、なにに……」

「……自分に、かな」

 久々に最上さんに会って知らぬ間に浮かれて、油断して、見せたくなかった美しい彼女を他の男に曝して。

 さらに、彼女を恐がらせてしまうほどに苛立ってしまった。


 ……告白をする勇気もないのに。まるで、彼女が自分のもののように、腹を立てている。


「君の制服は?」

 不思議そうに俺を見つめている最上さんにそう聞くと、彼女は廊下の先へと視線を向けた。

「衣装部屋です」

「……」

 彼女がつける長髪のウィッグの髪が、彼女が動くたびにゆらりと揺れて、俺の視覚を通して記憶を揺さぶる。

「……会長?」

 再び俺を見た彼女の大きな瞳。



 白い肌に、形のいいピンクの唇、美しい指先に華奢な身体。



 小首を傾げる仕草、背筋正しい姿勢。



「君さ……」

 大きな瞳は「?」という無音さえも易々と伝えてくる。

「黒髪のウィッグとか、持ってる?」

 最上さんのすべてが、あのメイドに重なる。


 そして、彼女はまるで肯定を示すように、息を呑んでかたまった。


 じっと見つめ続けると、彼女はふよよよよよと視線を泳がせて、震える声で聞いてきた。

「な、なんでですか……」

 あのメイドの声も、確か、こんな風に可愛かった。

「……いや、いいんだ。気にしないで」

 とりあえずいまは、彼女の姿を戻すことが先決だ。正体を知ることは、後でもゆっくりとできるだろう。



 最上さんが本当にあのメイドなら……俺たちは、ひとつ屋根の下にいることになるのだから?









********


被害者に八つ当たりをするなんて、なんてヒドイ男。

告白もしてないのに我が物顔をするなんて、なんてヒドイ男。



そして、上手に嘘をつけない純粋培養のウサギが一匹。。。





に げ て!!!







今日はここまでです。

また明日☆


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