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zoom RSS 新☆LME学園 037

<<   作成日時 : 2012/02/13 20:18   >>

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「それでは、失礼します」

 執事は水の入ったグラスをテーブルに置くと、早々に部屋を後にした。


「……」

 俺は、そのグラスをじっと見つめる。


 彼は、なんだってあんなにあのメイドのことを庇うんだろう?

 俺が他のメイドと話していてもさして気にしないようなのに……とは言っても、他のメイドとの会話の場合は、メイドの方から声をかけてくるんだけど。

 あの執事は、そんなところまで目配りできているのだろうか?

 決して、暇なわけではないだろうに。それどころか、この屋敷で働く誰よりも忙しいだろうに。


 俺がグラスを見つめながらそんなことを考えていると、携帯電話が鳴った。

 ディスプレイに表示された名前を確認することもせずに「はい?」と出ると、予想通りの人間の声が聞こえてきた。

『蓮、元気か?』

「そろそろ電話がかかって来る頃だと思ってましたよ」

『なんで?』

「社さんのことですから、二週間は俺にきっちりと夏休みを与えるつもりで、スケジュール帳にもそのように書いていたんじゃないですか?」

『よくわかったな』

「わかりますよ」

 スケジュール管理が天職のような社さんの考えそうなことだ。

「それで、用件はなんですか?」

『明々後日、夏休み明けにある文化祭に向けての合同生徒会集会を開こうと思うんだ』

「明々後日……随分と急ですね。例年ならもうちょっと後に開いている集会じゃないですか」

 俺の言葉に、社さんはフフフと嫌な笑い方をした。

『お前がそろそろキョーコちゃんに会いたいんじゃないかと思ってな〜』

 俺の表情は一気に硬いものに変わる。

『好きな子が夏休みをどう過ごしているのか気になるだろう?』

「……そんなの、気になりませんよ。別に」


 夏休みに入ってからの二週間、何度か宝田園長に会いに行くフリをして施設へと行ってみようかと思ったけれど、恋愛関係にやけに鋭い園長に見透かされて遊ばれる危険性を考慮して行かなかったなんてことはもちろん秘密だ。


 しばしの沈黙の後、『……そ?』と、社さんが一気に興味を失くしたような声を出した。

『じゃ、お前は来なくていいわ。俺だけキョーコちゃんに会うから』

「っ!? なんで社さんが彼女に会うんですか!!?」

『だって、俺、部活の先輩だし。おまえより彼女と親しいし。おまえなんかより全然、彼女から懐かれてるし?』

 社さんの言葉を否定することはできないことが悔しい。

「俺で遊ぶために彼女をダシになんかしてると、彼女から嫌われますよ……」

『別にキョーコちゃんをダシになんかしてないぞ?』

「してるじゃないですか!! いままさに!!!」

 そんなことを言ってみても、社さんが動揺することはない。

『俺はキョーコちゃんを可愛いと思っていて、気に入っている。おまえが彼女を好きじゃないというのなら、俺が彼女にアピールするのは当然のことだろう? おまえが興味ないなら、誰に遠慮することもないしな』

 俺は脱力し、ため息交じりに聞いた。

「……何時ですか?」

『ん?』

「生徒会集会、明々後日の何時からですか?」

『ん〜っとね〜』

 電話越しのその声だけで充分に、社さんの楽しげな表情が想像できた。








********


ヤッシー万歳!!


やっぱり、ヘタ蓮のベストパートナーはヤッシーだよね☆☆☆




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