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zoom RSS 新☆LME学園 032

<<   作成日時 : 2012/02/12 17:35   >>

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 翌朝起きると、私はメイドさんから昨夜とは違うワンピースに着替えさせられ、ダイニングでおじ様と一緒に朝食をとる。

 その後、おじ様が外出するのを見送り、それからメイド服へと着替えて奥様にお茶を淹れるために厨房へと向かった。



「おはようございます」

 厨房のなかに声をかけると、シェフがこちらへとちらりと視線を向けて「なんだ、おまえか」と呟くとすぐに手元に視線を戻した。

「……おばさんは…」

「裏庭で昼食に使う野菜を採っている」

「お野菜も植えてるんですか?」

 裏庭に植えているのはハーブだけだと思っていた。

「ああ」と頷くシェフに「わぁ〜! 私も採りたい!!」と素直な気持ちを口にすると、「いまは職務中だろ」と厳しいお言葉をいただいた。

「自分の仕事をしろ」

「……はい」

 シュンッと私は項垂れる。そんな私にシェフは「……そんなに収穫作業がしたいなら、明日は早起きするんだな」とため息まじりに言った。

 見た目に反して優しいシェフに私の気持ちはすぐに浮上して「はい!」と返事を返して、奥様の朝のお茶の用意をはじめる。


 セバスチャンさんから奥様は朝には紅茶を飲んでいたと聞いたので、茶葉の入った棚からアールグレイの缶を取り出す。

 ティーカップとセットの美しい花柄のポットに茶葉を入れていると、後ろから声がかかった。


「君、ちょっと悪いけど」


「はい?」

 声のする方へと振り返った次の瞬間、私は呼吸を止めた……というか呑み込んで、そこにいた人を凝視した。

「水を一杯もらいたいんだけど」

 そんな呑気なことを言ったその人は……SB会長:敦賀蓮だった。

 呆然として動くことのできない私の様子をおかしいと思ったのだろう。彼は、私の顔を不思議そうに見つめる。

「どうした?」

 会長が私にそう聞いたのとほぼ同時に、「蓮様、どうされましたか?」というセバスチャンさんの声が聞こえた。

 厨房に入ってきた彼は、私を庇う様に会長と私の間に立った。

「ちょっと水が欲しかったんだが……」

 言葉をぼかして、会長はちらりと私へと視線を向ける。私はダテ眼鏡の奥の目をふよよよと彷徨わすことしかできない。

「わかりました。お運びするのはお部屋でよろしいでしょうか?」

「ああ。頼む」

「はい」

 セバスチャンさんが美しい動作で会長に深く頭を下げると、会長は私を気にしつつも、厨房から出て行った。



「セセセバスチャンさん!! どうして、会長がこのお屋敷に!!?」

「学園では秘密なのですが」と、とても落ち着いた様子でセバスチャンさんは説明する。

「蓮様は旦那様のご子息なのです」

「えええええ!!?」


 私がそう叫んだ瞬間、「うるさい!!」とお料理の下準備に集中していたシェフに一喝された。






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