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zoom RSS 新☆LME学園 021

<<   作成日時 : 2012/01/30 16:16   >>

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 廊下へと出ると、講義室の扉の前には男たちがわらわらと群がっていた。長身を活かして、その中心を覗き込むと小柄な少女を見つける。

「……」

 この異常な状況に若干怯んでいると、最上さんの方から俺を見つけてくれた。

「会長」

 最上さんの声と視線に反応して男たちが左右に割れて道ができる。

 俺は彼女に近寄ると、にこりと微笑んだ。すると、彼女はあからさまに緊張して、俺を上目遣いで見上げる。

「あの、なにかお怒りですか?」

「いや。怒ってなんていないよ」

 まさか、男たちに囲まれている君を見たらなぜか無性にイライラしてきたなんて言うわけにはいかない。

「大学部になにか用でもあったの?」

 だとしたら、その用を済ませてさっさと帰ってくれ。君がいると落ち着かないから……なんて、やっぱり正直に言うわけにはいかないので、言葉を呑み込んで、俺は微笑みを持続する。

 しかし、そんな俺の苛立ちは、最上さんが「会長に、ご用があったんですけど……」と言った瞬間に綺麗に消え去った。

「……俺に?」

「はい。でも、なにやらお怒りのようなので、出直してきま…」

「最上さん」

 笑みを深めると、なにを感じたのか、最上さんは「はひっ!!?」と姿勢を正した。

「向こうに行こうか?」

 苛立ちは消え、機嫌良く微笑んでいる筈なのに、なぜか最上さんは先ほどよりもその顔を青くして、俺から一歩後ろへと逃げようとした。

 そんな彼女の肩を引き寄せて、俺は人が群れている講義室の前から移動した。



 彼女に好意を寄せていたり、好意までは行かずとも興味を持っている人間たちから彼女を引き離し、人気のない廊下へと彼女を連れて来た。

「それで? 俺に用ってなに?」

「えっと……皆さんの前でもよかったのかもしれないんですが」

「うん?」

 最上さんは俺の手のなかへと視線を向ける。

「それ、です……」

「ん?」

 俺は彼女の視線を追って、自分の手のなかのものを改めて見つめる。

「ああ。お弁当箱?」

「はい」と彼女は頷いた。

「お弁当箱を受け取りに来たんです。社さんに、会長がどうしたらいいのか困っていたとお聞きしたので」

「……別に、困ってはいないよ」

 俺は内心で社さんの胸倉を掴んで、「あなたは彼女に一体なにを吹き込んでるんですかっ!?」とグラグラと揺すった。

「洗ってから返しに行こうと思ってたんだ」

「……まさか、高等部の校舎に来ようと思ってたんですか?」

「うん」

 なりゆきとは言えど、彼女は親切で俺に自分のお弁当をくれたわけだから、そのお弁当箱を俺が返しに行くのは当然のことだと思う。

 しかし、そう言った俺に彼女は青い顔をしてカタカタと震えだした。

「ぜ、絶対に、やめてください!!」

 その彼女の過剰な反応に俺はムッとする。

「どうして?」

「会長、ご自分のことわかってますか!?」

「なに?」

 まさか、俺がわざわざ足を赴いてお弁当箱を返しに行くキャラじゃないとか言うつもりじゃないだろうな……。

「大学部でもそうだとは思いますが、会長は高等部でも絶大な人気で、“LME学園のアイドル”とか“王子様”とか言われてるんですよ!?」

「……アイドルって、俺、もう二十歳なんだけど?」

「そういうことは関係ないんです!」

「そう……それで?」

「そんな人が不自然に高等部の校舎に現れたりしたら大パニックが起こるじゃないですか!!」

「不自然って……高等部校舎の目と鼻の先に大学部の校舎はあるわけだし、俺はSBの会長なんだから、高等部の会長の君に会いに行くことは別におかしくないと思うけど?」

「おかしいです!!!!!」


 やけにきっぱりとした強い口調に、迂闊にも俺はすこし怯んでしまう。

「年下で、地位も下の私が会長にこうしてお会いしに来ることは業務上の行為としておかしくないと思いますが、SBの会長が私に会いに来ることは絶対におかしいです!!!」

「地位が下って……俺は、君たちは俺たちと平等だと思ってるけど?」

「たとえ会長がそう思っていても、先生方も、生徒たちも、社会的にも、そうは見られませんから!」

「……まぁ、その点はそうかもしれないけど……君がお弁当箱を取りに来たのは、業務上の行為だったの?」

 だとしたら、俺にお弁当をくれたのも、彼女的には業務の範囲内ということで……もしそうならば……がっかりだ。

 そこまで思ってから、俺はすこし焦る。

「……」

 がっかりだなんて……なぜ、彼女に対して思ってしまったのだろう?

 俺が自分の感情に戸惑っていると、やっと落ち着きを取り戻したらしい最上さんが小さな声で言った。

「……業務上の行為とは、すこし違いますね」

「……」

「そう考えると、私がこちらに来たのも不自然ですね」

 照れたように笑ってそう言う最上さんの姿に、俺の心はざわつく。

「出過ぎた真似でした。以後、気をつ…」

 俺は思わず彼女の口を、俺の手で塞いだ。


 以後、気をつけます……そんな言葉は、聞きたくなかった。


「……いいから。別に、そんなこと気をつけなくても」

 最上さんの口を塞いだ手をゆっくりと外しながらそう言うと、彼女は戸惑ったように俺から視線を逸らして、小さな声で「はい」と答えた。








********


策士ヤッシーは大人なので、自分に芽生えかけた恋心を冷静に封印して、蓮氏のために影でも策略中。

しかし、失敗すると蓮氏にボコられると思うwww

今回は蓮氏の心のなかで襟首掴まれる程度ですみましたけどw


蓮氏は『LME学園のアイドル』という称号があるということにしちゃったんですが……二十歳のアイドルってwww

いや、実際、日本ではジャ○ーズって根強いアイドル団体がいますけどね。

S○APとかもう何十年やってるのやら。。。

A○ASHIもメンバー内に三十代が出てきてますしね。。。

二十歳なんてまだまだ可愛いものかもだけどね。。。

でも、蓮氏の見た目(二十歳だけど、どう見ても、二十代後半か三十代前半)で、アイドルはやっぱり厳しかったかな……と、思いつつ、書いちゃいました(=_=;



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