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zoom RSS 新☆LME学園 012

<<   作成日時 : 2012/01/21 18:35   >>

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 立ち止った彼女は恐る恐るという様に振り向いた。


「君には話がある」


 そんな俺の言葉に、彼女はあからさまに嫌そうな表情を見せる。

「キョーコ、私さきに行ってるわ」

「ええ〜!! モー子さん、待っててよ〜!!」

「嫌よ!! あんたにだけドS仕様の会長なんてメンドクサイものに関わりたくないもの!」

「ドSって、俺は別に……」

 そんなつもりはないのだが……しかし、彼女の友達は俺に鋭い視線を向けると、きっぱりとした口調で言った。

「私はもう行きますから、言い訳は結構です。ただし、この子のことは授業が始まる前にちゃんと返してくださいね」

「モー子さん!」

 友達の助け船(?)に嬉しそうに抱きつこうとする彼女を、彼女の友達はその掌をパッと彼女へと向けて彼女の動きを止める。

「あんたがいないと昨日の宿題の一問目があたるの私なのよ」

 冷たい友の言葉に彼女は「モー子さぁ〜〜〜ん」と泣く。しかし、彼女の友達はそんな彼女に見向きもせずに歩きだした。


「……君、もうちょっと友達は選んだほうがいいんじゃないか?」

 俺の言葉に彼女は拗ねたようにその頬をぷうっと膨らませた。

「モー子さんははじめてできた大切な友達です」

「幼なじみなのか?」

「いえ。この学園の入試の時に席が隣だったんです」

 それがはじめてできた友達って……この子、一体どんな子供時代を過ごしてきたんだ?


「それで、お話って何ですか?」

「え? ああ。これを渡そうと思って」

 俺はポケットからいつも持ち歩いているウェットティッシュを取り出して、拗ねている彼女に差し出した。

「……」

 彼女は俺が差し出したウェットティッシュを反射的に受け取ったものの、それをどう扱ったらいいのかわからないという様子でジッと見つめるばかりだった。どうやら、俺が言っている意味がわからないらしい。

「額……学園長にキスされて気持ち悪いだろう? これで拭いたらいい」

「え?」と彼女は不思議そうな顔をした。

「気持ち悪い? どうしてですか?」

「どうしてって……五十過ぎの男にキスされたんだぞ? 君は、気持ち悪くないのか?」

 いくら、クー・ヒズリが日本人離れした端整な顔をしていても、ただのおっさんであることには変わりがない。普通の女の子なら、セクハラだとか思うんじゃないのか?

「気持ち悪いなんて、思いません」

 そう彼女は頬を染めた。

「そうか……君があの人に騙されていることは知っていたけれど、まさか、そこまで心酔していたとは……」

「ど、どうして会長がそんなに怒るんですか!?」

 俺の苛立ちを敏感に感じて、彼女は俺から一歩離れた。

「おじ様みたいな人がお父さんだったらって思うことが、そんなに悪いことですか……?」

「お父さんだったらって、君は君の実のお父さんに悪いとは思わないの…か……」

 そこまで言って、俺は俯いたままなにも言わない彼女を凝視した。


「……君、」


 父親がいないのか? そう聞こうとしたその時、「キョーコ」と彼女を呼ぶ声がして、彼女は弾けるように顔を上げた。

「おじ様」

「久しぶりだね。キョーコ。元気にしてたかい?」

「はい」と、彼女は花開くように微笑む。

「昨日、宝田に会ったら君のことを心配していたよ。たまには、顔を見せてやるといい」

「園長からは毎週電話がかかってくるので、お話はしているんですけど」

「あいつらしいな。よほど愛娘のことが可愛くてしょうがないんだろう」

 宝田園長が彼女のことを“愛娘”だと思っている……つまり、彼女は宝田園長が運営する養護施設で育ったということか!?


 それは父親どころか、母親さえもいないということで……俺は先ほどの自分の言葉を後悔した。


「蓮、お前も元気だったか?」

 俺に向かって両手を大きく広げて近づいてきた学園長を俺は横にずれて交わし、彼女の手からウェットティッシュを取ると再びポケットにしまった。

「?」と見上げてくる彼女から目を逸らし、「もう教室に戻った方がいい」と伝えると、俺もその場を後にした。








********


ドS会長っ☆


モー子さん、よく言った!!!

きっと、これからもっとドSになるはずwww ←


クー・ヒズリを、五十過ぎに設定してしまったが……実際はどうだったかな(=_=;

UPする前にコミックで確認しようと思っていたんですが、ちょっと時間なくて未確認です。

間違っていたら後で直しておきますです。


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